日本は世界的に見ても災害の多い国です。近年は福井県でも災害が目立つようになっており、多くの人が関心を寄せています。できることなら災害のない日常を過ごしたいものですが、残念ながらどんなに頑張っても自然災害そのものをなくすことはできません。
しかし、災害に備えることはできます。企業が行う災害への備えとして思い浮かぶ対策には、
●防災マニュアルの作成
●防災備蓄品の準備
●オフィス内の防災設備設置・レイアウト
●定期的な防災訓練
などがあり、多くの企業がこれらを実施しています。確かにこうした備えは、万が一の際に人命を守るのに役立ちます。ですが、大きな災害によって被害を受けるのは人間だけではないはずです。大きな災害によって、自社の重要な書類やデータを紛失してしまうこともあるかもしれません。
ある日突然、データすべてが消えてしまったらどうなるでしょうか。当然、業務再開までに多くの時間を要するでしょう。あるいは事業の存続も危ぶまれるかもしれません。
そこで大切なのが、「IT-BCP(情報システム運用計画)対策」です
「IT-BCP(情報システム運用計画)対策」とは、BCP対策のIT情報版で、災害をはじめ、テロやシステム障害など、事業に影響を及ぼすあらゆる脅威に備え、万が一の際も、短期間で事業を復旧し企業への影響を最小限に抑える対策のことを指します。
2011年に起きた東日本大震災をきっかけにその重要性が注目されるようになり、また近年ではサイバー被害も多発しており、多くの企業がIT-BCP対策に乗り出しています。
もしものことが起きた場合でも、早期に復旧し事業を継続できる企業は、顧客の信頼の維持・株主や市場から高い評価を得られるはずです。そのような評価は企業価値を高め、やがては社会的信頼にもつながっていくでしょう。
自然災害やサイバー被害急激に増えている現代の日本において、各企業では防災対策と併せてIT-BCP対策にも注力していくことが大切です。